2003PMG盛り

【ジェラートとアイスクリームって何が違うの?】

 

ジェラートと聞くとどんなイメージを持ちますか?

ジェラートについて、イタリアンジェラート専門店がお伝えします!

 

ジェラートってどんなアイス??

ジェラートはイタリア語で「凍ったお菓子」を意味し、イタリアでいうアイスクリームのことです。

アイスクリームはアメリカで発達、工業生産で作られることが多いのに対し、イタリアでは45%が手作り。ジェラート専門店を意味する「ジェラテリア」、イタリアには4万店近くのジェラテリアがあるのだそう。

この店舗数は日本でいうとコンビニよりも多い数とのこと。

イタリアではジェラートがとても身近なスイーツだということが分かりますね。

 

イタリア生まれのジェラートと日本のアイスクリームの違いとは・・・

大きく4つの違いがあるので、説明していきますね。

 

  •  乳脂肪分の違いが大きなポイント

日本では乳固形分などの分量によって、下記のように法令で分類されているのです。

 

 

乳固形分

うち乳脂肪分

アイスクリーム

15.0%以上

8.0%以上

アイスミルク

10.0%以上

3.0%以上

ラクトアイス

3.0%以上

-

氷菓

上記以外のもの(乳固形分3%未満)

 

アイスクリームやラクトアイスなど、市販のカップアイスの裏に表示されているのを目にすることがありますよね。

ジェラートの脂肪分は4~7%なので、「アイスミルク」の分類に。

アイスクリームとジェラートの違いのひとつは、乳脂肪分の違いといえます。

乳脂肪分がアイスクリームに比べて少なめなので、しつこくなく軽い美味しさが特徴!

乳脂肪分が低いということはその分カロリーも控えめになるのです。

 

② 植物油脂を入れないアイスクリーム&ジェラート

アイスクリームは「アイスクリーム類および氷菓の表示に関する公正競争規約」により、乳脂肪分以外の脂肪の添加が禁止されています。

牛乳やクリームなど乳製品以外の植物油脂を使ってコクを出して、アイスクリームとして販売しないように定められているのですね。

 

アイスミルクやラクトアイスには植物油脂が使われることもあります。

植物油脂は主にヤシ油、パーム油、菜種油などが使われているそう。

 

そこで「アイスミルク」であるジェラートについてはどうでしょう?

イタリア生まれ、フレッシュな材料を使って手作りするジェラートは、植物油脂を入れることがありません。

価格を抑えた上で、アイスクリームに近づけるため、植物油脂を使うといったような考えがジェラートにはそもそもないのです。

日本の省令により、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスと分類されていることにより、アイスクリームよりアイスミルク、ラクトアイスが劣る、美味しくないというイメージを持つかもしれません。

でも、アイスクリームと同じように植物油脂を使わず、ミルクの自然な美味しさを活かしたジェラートは脂肪分で比較される必要はなく、十分に魅力的なアイスなのです。

 

日本でのジェラート店は、牧場や観光地、デパートの食品売り場などに出店し、出来立てをその場で提供するジェラートならではの美味しさが人気となりました。

現在は、通販で販売している店舗も増え、カップ裏の表示でアイスクリーム、アイスミルクといった分類を目にすることが多くなりましたよね。

 

ただ、その場で食べている時には比較することがなかった、カップジェラートに付いたアイスミルクの表示を見て、アイクリームじゃないんだ…とがっかりされてしまうことは本当に残念でなりません。

ジェラート店としては、日本の省令分類には、植物油脂を使わず、脂肪分の低い「ジェラート」という区分を新たに作って欲しいと切に願います!

補足として…ジェラートのフレーバーとして欠かせない、人気の高いピスタチオなどナッツ原料は植物性脂肪分に含まれますが、あくまで風味付け原料であることをお伝えしておきますね。

 

③ 空気の量が違うから、なめらか!

アイスは中に空気が含まれていることで、氷のように固くならないのですが、この空気の含有量にもアイスクリームとジェラートに大きな違いが!

アイスクリームは50%以上なのに対し、30%前後と少ないのがジェラート。

空気が少なく、密度が濃くなめらか、素材の味をしっかり味わうことができるんです。

 

④ アイスクリーム、ソフトクリーム、ジェラート…食べる温度の違い

全国チェーン店のアイスクリーム屋さんをイメージしてみてください。

ディッシャーと呼ばれる器具で店員さんが手にグッと力を込めてすくっていますよね。

アイスクリームのショーケースの温度はマイナス18℃以下で管理されています。

ソフトクリームは出来立てを食べるアイスなので、製造温度がマイナス4~6度と高め、柔らかい状態で食べる出来立てアイスクリームといえます。

 

ジェラート店では、ショーケースをマイナス12~15℃位に設定し、クリーミーに練った状態のジェラートをヘラですくって盛り付けます。(結構むずかしい!)

アイスクリームより高い温度で、ソフトクリームより低い温度で、なめらかでクリーミーな味わいを楽しむのがジェラートです!

通販で買われたカップジェラートは、冷凍庫から出してそのまま食べるのではなく、少しやわらかくしてから、スプーンで練りながら食べるのがおすすめですよ。

 

賞味期限はあるの?

アイスクリーム類は-18℃以下で保存すれば品質変化が少ないことから、賞味期限の表示は義務付けられていないんです。

冷凍庫に保管していれば、賞味期限を気にせず、いつでも好きな時に食べられるので、贈り物にもとても喜ばれます。

ただ、冷凍庫の開け閉めが多かったり、温度の変化が大きくなってしまうと、氷の結晶が大きくなってザラついてしまったり、素材の風味がとんでしまうので、早めの食べることをおすすめしますよ。

 

まとめとジェラート専門店の想い

ジェラートは乳脂肪分が控えめでライトな美味しさ、空気の含有量が低いので素材の味わいをしっかり感じられる密度が濃くなめらかなアイスなのです。

イタリアで生まれたジェラートは、脂肪分で比較される必要のない、アイスクリームとは違うもの。

それぞれの良さがあるので、分類にとらわれず、ジェラートの美味しさを知っていただけたらとても嬉しいです!

 

マリオジェラテリアは・・・

日本ジェラート協会が認定する資格を持つジェラートマエストロが作る手作りジェラート専門店。

安定剤の使用を控えることによる口溶けの良さが自慢で、年間100種にも及ぶ新商品の開発力を活かし、日本人が好む甘さを意識し、素材の味わいを活かしたオリジナルレシピで製造しています。